矢野恵司個展「Frontality」

MAYA ブラッシュアップ講座 selection
2019年3月18日(月)〜3月23日(土)

2017年秋から2018年春にかけて開催したブラッシュアップ講座。
いまや破竹の勢いの活躍!矢野さんも参加されていました。

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最近のお仕事の作品とオリジナルを11点展示。
DMに使用された告知ビジュアルは、動画となってSNSでも拡散されました。


個展 PR動画 GALLERY HOUSE MAYA from Arrow Studio on Vimeo.

タイトル「Frontality」とは「正面性」を意味する美術用語。
古代エジプトや古代ギリシア・アルカイックの彫刻などの特徴でもある、人体を正中線を軸に左右対象的に表現することを示す言葉です。

© Keiji Yano

© Keiji Yano

真っ直ぐにこちらを向く人々。絵の前に立っても、彼らと私たちの目が合うことはありません。
大学は彫刻科で学んだ矢野さんは仏像や能面からの影響も大きく、ご自身の絵でも意識的に人物の眼差し、焦点をぼかしているとおっしゃいます。

© Keiji Yano

© Keiji Yano

繁々と画面を見つめていたお客さまから「どうやって描かれているんですか」との質問が多かった一週間。
顔や髪の毛などは鉛筆で描き込み、スキャンしてパソコン上で加筆、最終的にphotoshopで仕上げられています。

© Keiji Yano

© Keiji Yano

これまでは、左右半分だけ描いた顔を反転して合わせることで一つの顔を作るなど「正面性」にこだわった制作をされていましたが、風景や和の世界を描いたもの、人物を側面から捉えた作品も並んだ今回。
装画だけでなく、レコードジャケット、演劇フライヤー、ホテルエントランス壁画や、化粧品会社のDM、飲食店の広告ポスターなどのお仕事からは「イラストレーション」の幅の拡がりが力強く感じられます。変化し、進化し続ける矢野さんの表現力と底力がしっかりとアピールされた展覧会となりました。

 矢野恵司artistページ

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