2011年11月14日(月)〜11月19日(土)
内木場さんはこれまで銀座で展示をすることが多かったそうですが、
MAYAでは初めての個展となります。
大小併せて26点の作品を展示しました。
銅版画の制作は約5年め。
どこかで見たことがあるような風景、
夢の中で出会ったような動物や人々。
深まる秋に相応しい心に沁みる世界が銅版画で詩的に描かれました。
すべての作品にはタイトルと一緒に短い詩も添えられています。
ファンタジックなモチーフが、甘過ぎずビターな空気感で包まれているのは、
擦れたようなニュアンスのある色彩にも因るのでしょう。
版ズレした古い絵本のような風合いがあります。
今回は展示した作品をお求めくださるお客さまが大変多く、
「版画作家」として期待される声を聞くことも度々あるそうですが
内木場さんご自身は装画や挿絵といったイラストレーションの仕事と
絵本の制作が目下の目標。
一枚一枚、静かに物語が綴られるように作品を制作している内木場さん。
絵本となったときには、どのようなストーリーで私たちに語りかけてくれるのか…
楽しみに待っていたいと思います。