2011年11月7日(月)〜11月12日(土)
2年に一度、外苑の銀杏が色づき始める頃に恒例となった加藤さんの
6回目の展覧会となります。
加藤さんのバックの壁に展示したのは、近年手がけていらっしゃる
「おと絵がたり」という影絵の上演活動で制作されたもの。
これまで様々な日本や海外の昔話、童話をテーマで作られてきましたが
今回展示したのは日本神話をモチーフにした3部作の一つ「くにつくり」。
イザナギノミコト、イザナミノミコト。
浮桟橋から降ろした矛で下界の海水をゴロゴロと掻き回して国が生まれた…
もしかしたら多くの日本人が漠然としか知らないのでは?という日本の神話が
とても分かりやすく絵巻ものとして表現されました。
上映の際には透明のフィルムに描かれた原画を、OHPという機械を使って
壁やスクリーンに映し出し、音楽や語りが加わります。
他にもドローイング、デジタル出力、版画など描き下ろし作品を展示。
以前から一つの技法に凝り固まらず、自由に楽しく制作をされています。
加藤さんにとって今年のパリ、NYへの旅はターニングポイントとなったご様子。
異国の文化とそこに棲む人々との思いがけない出会いから沢山の刺激を受けて、
今回の作品は生まれたのだそうです。
繋がり、縁。それが今後も加藤さんのエネルギー源となって、
ますますパワー溢れる作品を見せてくださることと思います。