石川えりこ個展「炭坑のあるまちで育った」

2013年10月7日(月)〜10月12日(土)

絵本作家として長いキャリアを持つ石川さんは、意外なことに個展は今回が初めて。
MAYAは描き下ろしのオリジナルをモノクロームの世界で、
MAYA2では、過去に出版された絵本や教科書の挿し絵、広告など、
幅広いお仕事をカラフルにご覧いただきました。
写真奥の壁面下に並んでいるのは石炭。まるで絵からこぼれ落ちたようです。

© Eriko Ishikawa

描かれたのは、昭和30年ごろの炭坑の町。
石川さんが子ども時代を過ごした福岡県筑豊地方の思い出。

© Eriko Ishikawa

ボタ山、石炭を洗浄した水が流れる「どろの河」、労働者たちの住む長屋…
知っているようであまり知られていない炭坑町での生活を描くと決めたときに
石川さんは『これは鉛筆でしか表現できない!』と思った、とおっしゃいます。
さまざまな濃度の鉛筆を駆使して(腱鞘炎の痛みと闘いながらも)、思いが込められた
力作が生まれました。

© Eriko Ishikawa

炭坑には生命の危険が常に伴う過酷な労働といった厳しいイメージもありますが、
石川さんの絵の中にはキラキラ輝くような力強い生命力に満ちた子どもたちの姿を
たくさん見ることができます。
今回描かれた物語は、さらに作品を追加して2014年に福音館書店より絵本として刊行予定。
どうぞご期待ください!!

http://www.ab.auone-net.jp/~kiki
http://i.fileweb.jp/ishikawaeriko

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