井上朝美展「らうらうじ」

2013年7月8日(月)〜7月13日(土)

井上さんは広島在住。9年間自動車メーカーでカラーデザイナーとして働き、
昨年からフリーのイラストレーターとして活動開始されています。東京での初個展です。

© Asami Inoue


作品を通して動物や植物の瑞々しい美しさ、愛らしさ、ユーモラスさを伝えたいと
おっしゃる井上さん。
タイトル「らうらうじ」も古語で上品で美しい、可愛らしい様子を意味する言葉です。

© Asami Inoue

早くも連日猛暑の一週間でしたが、蛙、亀、鯰、イカ、タコ、金魚…と
愛嬌たっぷりに描かれた水辺の生き物たちが並んだギャラリーはとても涼やか。

「瓢簞鯰」© Asami Inoue

今回数点描かれた「瓢簞鯰」とは、つるつるの瓢箪でただでさえ捕まえにくいナマズを
押さえつけるにはどうするか?という禅問答から、とらえどころのない様子や、
そのような人のことを表す言葉として使われるのだそうです。
大津絵などのモチーフとして描かれ、歌舞伎舞踊にもなっています。

一見唐突なモチーフを組み合わせることで面白みを出したいし、ダジャレや言葉遊びも大好き。
日本画材によるオーソドックスな技法を磨きつつ、井上さんならではの軽やかで愛らしい
「和」の表現は今後も更に広がりをみせてくれることと思います。

http://www.kazamai-asami.com

カテゴリー: 2013アーカイブ, From MAYA, MAYA   タグ:   この投稿のパーマリンク