牧野千穂展「invitation」

2015年9月14日(月)〜9月19日(土)
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牧野さんの個展は5年ぶり。その間、これまでの書籍装画や挿絵に加えて
絵本作家としての目覚ましい活躍を目にする機会が増えました。

今回も壁面の半分には、出来立てホヤホヤの3冊目の絵本の原画を展示。
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岩崎書店の人気のシリーズ“怪談えほん”より
『くうきにんげん』(綾辻行人・文/東雅夫・編)

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「くうきにんげん」を知っているかい? 
誰も気づいていないけど、世界中にたくさんいるんだよ。
普通の人間におそいかかって、空気に変えてしまうのさ。
ほら、君のそばにも。
綾辻行人と牧野千穂が、見えない魔物を描きだす。

そして展覧会のための描き下ろし作品と最近の書籍のお仕事の原画が並びました。
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出版されたばかりの『羊と鋼の森』(宮下奈都 著/文藝春秋)の原画も。
ブックデザインは装画コンペvol.2、6で審査員をしてくださった大久保明子さん。
こちらは調律師の青年の物語。“羊と鋼の森 ” とはピアノを意味しているのだそう。
(鋼はピアノの弦、羊は弦を叩くフェルトのハンマー。)
別冊文藝春秋の連載時には、牧野さんが挿絵も手がけられていました。

「話の途中、旅の仲間」© Chiho Makino

「話の途中、旅の仲間」© Chiho Makino

美しく洗練された光と影の表現。常に光源を意識して描いているとのことです。

「王国よりの使者」© Chiho Makino

「王国よりの使者」© Chiho Makino

リアリティのある描写と、甘さを抑えたファンタジー。
ますますストイックに、磨きがかかってきた牧野さんの世界をさまざまな角度から
たっぷりとご覧いただいた一週間でした。

牧野千穂artistページ

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