岡田知子展「わたしの挿画-向田邦子作品から-」

2012年7月9日(月)〜7月14日(土)

向田邦子…というと登場人物の心の機微が細やかに描かれたテレビドラマでご存知だった方も多いのでは。
二年ぶりの岡田さんの展覧会、向田さんの長編、短編小説の挿絵をイメージした作品を展示いたしました。

門倉、たみ、初太郎「あ・うん」より ©Tomoko Okada

岡田さんが最初に向田さんを知ったのはあの航空機事故のニュース、その後成人してから初めて本を手にして
世界に触れたのだそう。
今回の展示のために改めて読み直してみたところ、そこに描かれた人間を見つめる眼差しの深さに気づいた
とおっしゃいます。

「合唱団」より ©Tomoko Okada

「人」を描きたい…ずっとそうおっしゃっていた岡田さんが少女から初老の男まで、さまざまな人物像に
正面から取り組んで描いた今回。
向田さんの世界をドラマで知らなかったけれど、今回の展示を見て「小説を読みたくなった」という
お客さまの感想を聞くことも多く、岡田さんも手応えを感じることができたのではないでしょうか。

心に沁みる昭和の情景と、透明水彩の素朴で温かみのある岡田さんの世界が心地よく交わった展覧会でした。

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