ささめやゆき作品展

2012年6月4日(月)〜6月16日(土)

数多くの絵本、装画、挿絵、ポスター、エッセイなどで幅広い世代から愛され、
時には役者として舞台に立つこともある(!)ささめやゆきさんの個展です。

「雨」新国立劇場/井上ひさし・作/栗山民也・演出/ポスター原画2011/©Yuki Sasameya

演劇のポスター、ヨーロッパの薫り漂う作品、空中ブランコやテントといったサーカスの一場面、
歌舞伎や時代劇の登場人物、版画、モノクロームの線画、旅先のスケッチ、絵日記…など、
MAYAとMAYA2の2つのスペースで、さまざまな角度から ささめやさんの世界をたっぷりと
ご覧いただきました。

HYMNE A L'AMOUR 愛の讃歌/©Yuki Sasameya

「ボクサーの名はマルセル・セルダン。エディット・ピアフがもっとも愛した男。
彼に向ってつくった歌が『愛の讃歌』。この歌をつくっていた時間にボクサーは
飛行機事故で死んでしまう。左側のロシア語とは何の関連もないが、こうして
ならべるとおもしろいかなと思ったから。絵の中のLA VIE EN ROSEは勘ちがい
おわらいください」

こちらは一つ一つの絵に付けられた ささめやさん直筆のキャプションより。
つぶやくように書かれた味わい深い文章もじっくりとお楽しみいただけたと思います。

「イワンのむすこ」蜂飼耳・作/ハモニカブックス刊/©Yuki Sasameya

絵本では、絶版となってしまった名作「マルスさんとマダムマルス」
面相筆で繊細に描かれたはだかのカエルとはだしのライオン
イソップ物語で最も有名な物語オオカミがきた
昨年出版されたイワンのむすこなどの原画を展示。

ディスタンス(クレーのように)/筑摩書房プリマー新書/©Yuki Sasameya

一枚目の写真は会期中に行ったトークイベントのものです。
語られたのは、好きな画家、一番最初に描いた作品、パリ、NY、イタリアの生活、
心に残った言葉についてなど。そして「La Boheme」(シャルル・アズナブール)の
美しい日本語訳の朗読もありました。
そのときお話しされていた言葉を抜粋します。

「インスピレーションを超えることが必要。
自分が描いたものからインスピレーションを受けることもある。
クレーのように切ったり貼ったりすることで、新しい世界が出来るように
描いたり消したりするうちに残像が生まれて素晴らしいかたちが出てくる」

http://www.tis-home.com/sasameya-yuki

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