2010年10月11日(月)- 10月16日(土)
20年以上、粘土の立体作品を作り続けている日向寺さんの12年振りの個展です。これまで制作された粘土の作品6点と銅版画16点を展示。今週は多くの方が口コミで足を運んでくださいました。
「イメージとしては信州や岐阜のあたりの古民家かな」と日向寺さんがおっしゃるジオラマ作品。ずっと写真で拝見していた私たちも実際の作品を観てビックリしました!
たわわに実った柿の木、縁側や囲炉裏、対局の途中の囲碁の基盤、台所の側には井戸があり、障子越しに温かみのある灯りが漏れる二階の窓。細部の細部までとことんこだわって時間をかけて作り上げたというこの作品には、書ききれないほどの小道具が散りばめられています。
「こんな家に泊まりに行っててみたい!」という感想をたくさんいただきました。
「私の作品は旺盛な好奇心と、じっくり物を眺めたり、空想したり、感動することから自然に生まれる」とおっしゃる日向寺さん。ご覧になった方も同じように空想の世界をお楽しみいただいていました。
石粉粘土や樹脂粘土、その他様々な素材(ドライフラワーや鉛筆キャップ、デンタルフロスまで!)を駆使して作られています。
工程を経て職人的に作り上げていく技法が面白い、と最近始められたという銅版画。
全体的に深りゆく秋にピッタリな、どこか懐かしい気持ちになるような作品が並んだ一週間でした。