2011年7月18日(月)〜7月23日(土)
タダさんはMAYAの装画コンペvol.5のグランプリ受賞者。
以前もブコウスキーの小説をテーマにたくさんの作品が生まれましたが
それ以後も一貫して文学的な香りや、実際に描かれていないモノの「気配」を
濃厚に感じるモノクロームの銅版画で多くの人を惹きつけている作家です。
今回は最近のお仕事の中から雑誌「Coyote」「SWITCH」に掲載された作品、
柴田元幸翻訳叢書、アーネスト・ヘミングウェイ短篇シリーズの版画などを
展示いたしました。
そして、7月22日(金)の夜にはスペシャルなイベントを開催。
「SWITCH」創刊人であり「Coyote」編集長の新井敏記さんをお迎えして
タダさんの作品を眺めながらトークショーを行いました。
テーマは短篇ヘミングウェイはどのようにしてできるのか。
ちなみに上の「殺し屋たち」という作品は「Coyote」で柴田元幸氏による
翻訳の短編ヘミングウェイの挿絵を描き続けることになった最初の一枚なのだそうです。
また「版画」にこだわり続けるタダさんが、銅版画、エッチング、ドライポイント、
紙版画などについて実践を交えて説明。
後に、小学生時代の絵日記を公開してくださった頃には会場はすっかりリラックスしたムードに。
タダジュン少年が毎晩真剣に日々の生活を綴った様子をみてみんなが笑顔に。
定員20名を上回り、立ち見で聞いてくださる方もたくさんいらっしゃいましたが、
イベント最後には、いらした方全員に凸版刷り銅版エッチングの小品を
プレゼントという嬉しいサプライズも!
「読み始めたばかりの本の装画が偶然みえたので思わず入ってみました!」という
読書好きの方や、版画家、イラストレーター、ブックデザイナー、編集者など
毎日が刺激的な会話が交わされ、アッという間に過ぎた6日間でした。