2011年1月10日(月)- 1月15日(土)
画文集「ワタシ ハ アナタ ヲ マッテ イタ」(角川春樹事務所)刊行から4年。
それ以降、折にふれて紀州 熊野に通われている花井さん。
そこには原風景と感じるような場所があるのだそうです。
作者を魅了して止まないこの地でたくさんのインスピレーションを受け、
いまも生まれ続けている絵と言葉の一部を展示いたしました。
あんまりにも濃密な
緑の湿った青臭い 草イキレに
意識がもわもわしてぬるく
はっきりしているのか あいまいなのか
ワカラナクナル
潤んだ緑の原色が
コンナニ 胸に ささる
湿った緑のニオイが
コンナニ ココロを 挑発する
揺さぶる
・・・コレハ 紀州 ノ クマノ ノ ミドリ・・・
くらくら する
「富田川」より一部抜粋
「果無山脈」
流れる風や滝の音、生命力ある草木の匂いや潮の香り・・・
五感に感じるような花井さんが描く熊野の風景。
それはおそらく遠い昔から大きく変わることがない景色なのでしょう。
作品を前にしていると、私たちのなかに緩やかに静かにイメージは広がり続け、
熊野の地の大きな力に包まれているような気持ちになります。
「吉野 妖」
沈黙の
ウスベニイロノ 山が ひとつ
宇宙塵の底に 燃える
展覧会に併せて電子ブックを作成しました。
「adagio 花井正子が描く紀州」→ダウンロード
無料でダウンロードしていただけます。ぜひこちらもご覧いただければと思います。
■花井正子web site