DECADE
Classic Rock Alubums : 1980-1989




Behind The Sun / Eric Clapton
『ビハインド・ザ・サン』エリック・クラプトン



全米トップ40でシングル曲「Foever Man」がチャートをぐんぐん駆け登っていた。MTV全盛の時代、当然テレビでのオンエア回数も多くなり、目にすることも増えるわけだが。このPVは本当にかっこよかった。派手な演出もなく、ぐるぐる回るステージで歌い、そしてギターを弾くクラプトンをほぼワンカットで撮影するカメラ。照明の美しさ、衣装のかっこよさ。もちろんそれが僕にとってのクラプトン初体験になり、その後の活動を追い続け、また過去の活動を遡り、ついには自分のバンドで「Cream」をコピーするまでになるわけだが(担当はドラムだったが…)、すべてはこのPVがスタートで、ここが原点のように思える。レザーロングコートに身を包み、派手なアクションもなく黙々と弾き、歌う。これが本当のミュージシャンの姿なんだろうな。心に強く刻まれた。
 時代はちょうどLPからCDに以降する頃。全米アルバムチャートとは別に「CDチャート」というジャンルがあり、このアルバムは長く1位に君臨し続けた。理由は音が滅茶滅茶良いから、との噂だった。シンセ多様、ドラム炸裂。とにかく音の作りは派手。プロデューサーはフィル・コリンズ(!)。長くアメリカで暮らしたクラプトンが英国に戻り、再起をかけて挑んだアルバムである。時代を反映してメジャーコードで明るい楽曲が多いせいか、ファンからはそれほど好かれていないようだが、いいアルバムだと思うけど…。ちなみにジャケットは大嫌いだった。(平)



1985 / Eric Clapton 北村人Profile



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