MAYA ブラッシュアップ講座 selection
2018年10月15日(月)〜10月20日(土)
「身の回りのものに目を向けてみようと思った時は雨の日でした。」
そうおっしゃる冨田陽子さんの展覧会です。
カッコつけず、自分にとって等身大のものを描きたかったという冨田さん。
自宅の近くにある高校の生徒たちの姿を毎日みているうちに彼らの姿を描いてみようと思ったのだそうです。
そしてもう一つのモチーフは、雨の日に部屋にかけられた洗濯物。
もともと皺(人でもモノでも)を描くのが好きなのだそうで、新品ではない少しくたびれた感じや、所有者の気配が感じられる衣類(洗濯したて・ハンガーにかかっている)を描く愉しさを感じているとおっしゃいます。
全体的に青(紺色やブルーグレイ)を基調にした冨田さんの絵はそのまま静かに雨降るの日の気分を象徴しているよう。思春期の学生たちの抱える元気なだけではない心模様に思いを巡らせたくなるような一週間でした。