2016年5月9日(月)〜5月14日(土)
子どもの頃から、投げかけられたテーマを絵にするのが得意だった!とおっしゃる櫻井さん。
11年ぶりの個展の今回は、櫻井さんが敬愛する5人からのミッション(自由奔放なメッセージ、歌、暗示、および洗脳、リクエスト、御託宣、文章…etc.)を描くという展示になりました。
中谷日出氏のmission
geographyと櫻井砂冬美:ご存じのように“geography”とは「地理学」という意味です。櫻井砂冬美という作家をとりまく地理的記号はどのような表現になるのだろうか?歴史的または現時代的砂冬美の心象地理学を見たい!
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井筒りつこ氏のmission
動物・受胎告知・多肉植物
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最相葉月氏のmission
『キメラの記憶』2015年11月、逆境にへこたれない精神を意味する「レジリエンス」の権威として知られるフランスの精神科医、ボリス・シリュルニク氏にお目にかかりました。シリュルニク氏はボルドーのユダヤ人一斉検挙の犠牲となり、両親をアウシュビッツで殺されました。このたび64年の沈黙を経て自身の過去を振り返った著作『憎むのでもなく、許すのでもなく』を上梓されたのですが、執筆するにあたっては、人間の記憶がいかに曖昧であるかを痛感したといいます。「私」とは私の記憶だけではなく、他者の証言や資料などを寄せ集めたキメラのようなものだと表現されました。
人の数だけ記憶があり、人の数だけ物語があります。人と人はもちろん、国と国が歴史認識で対立するのは当然です。だからこそ一歩でも近づけるようできるだけ多くの事実を集め、検証し、互いに歩み寄らなければならないのです。どんなに時間がかかっても……。
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榎本了壱氏のmission
「澁澤龍彦 – ねむり姫」 + 「立ったまま忘れ物してる砂時計」
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中ザワヒデキ氏のmission
命題A: これは、櫻井砂冬美の新作である。
命題B: これは、櫻井砂冬美の代表作である。
ミッション: 命題Aかつ命題Bを満たす作品の制作展示。
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投げかけられたミッションを懐深くキャッチし、軽やかにそれぞれの彩りで応える櫻井さん。
イラストレーターとして活躍し続ける櫻井さんの揺るぎない力を感じる一週間でした。