装画を描くコンペティションVol.4 受賞者展

2005年2月14日(月)〜2月19日(土)

今年も充実した内容で一週間の装画コンペ受賞者展は終わりました。
今回の受賞者の平均年齢は、これまでで一番若くて28歳!各々の方の「絵を描くこと」に対する真摯な姿勢が強く心に残り、今後の更なる活躍が楽しみになる展示でした。



グランプリの加ト祐哉さん。鮮やかなスカイブルーがギャラリーに気持ちの良い流れを作りました。絶妙な画面のトリミングと生き生きした視点で花鳥風月が季節感を持って描かれています。


準グランプリの植田馨介さんは、映画のワンシーンを切り取ったような、微かな緊張感の漂う画面が印象的です。広大な綿花畑を描いた作品からは乾いた空気が感じられるようで好評でした。


誰もが知ってる童話から大好きなサッカーまで、彼女にかかると思わず肩に入った力も抜ける北村友紀さんは池田賞。脱力系作品は近々装画として本屋さんでも見ることができます。



原画を見て、多くの方が驚いた大森賞の翠川祥子さん。彼女の作品、実はすべて染色なのです。トラディショナルな技法にイラストレーション的スパイスを加えて和の世界を表現しました。


今回の最年少だった高柳賞の山田緑さん。夢野久作や稲垣足穂などの文学を独自の解釈と少女的な感性で描いています。コラージュされた写真の美少女は実の妹さんなのだそうです。



ヨーロッパのクラシカルな雰囲気漂う作品を描くMAYA賞の遠藤拓人さん。一見オーソドックスな表現の中に、大胆かつ計算されたグラフィック感覚が光っていました。

EXHIBITION COMPETITION#4