以前から時代の空気感のある、洗練された作品を描くトリイツカさん。
風景などを抽象的に捉えて表現することが多かった彼女が、「人物」をモチーフに制作を始めたのは約2年程前からのことでした。以来多くの作品に、さまざまなシチュエーションの中に佇む人々の姿が静かに描かれてきました。
一見何気ない雰囲気の中には、心地のよい緊張感がスパイスのように漂い、独特な魅力となって見た人の心に余韻を残します。
人間と動物(特にイヌ)との関係を描いた作品が多くなったのは、作家自身の愛犬との生活が大きく影響しているよう。
それまではクールなイメージが強かったトリイツカさんの作品ですが、そうした作品で時にはコミカルな一面もみせていました。最近では動物のみを描く仕事の依頼も増えて、今後もさまざまな場面で思わずクスッと笑ってしまうような愛嬌のある彼らの姿を見かけることが多くなりそうです。
使用画材はアクリル、透明水彩など。
これまでの雑誌やCDジャケットなどに加えて、本の装画を手掛ける機会も増えてきたトリイツカさんの仕事やオリジナル作品はホームページでもご覧いただけます。
http://www.geocities.jp/sakino_net/index.html