佐藤瑛里子展「どこか遠くへ」

'04.04.12(月)〜 04.17(土)


もともとは編集や出版デザインなどの仕事を主としていらした佐藤さんが、イラストレーターとしての仕事を始めてから約3年になるのだそうです。今回は初個展、風景画18点が展示されました。


「道」


「初めてみるような、それでいて懐かしいような、日常の、あるいは旅の途中の記憶の底にあるような場面を描きたい」とおっしゃる佐藤さん。
海辺のリゾート地、満開の桜の後ろに建つ校舎、陽射しを遮り影を落とす街路樹、ベンチの置かれた長閑な公園など、実際には描かれていないけれども人の気配が感じられる、さまざまな風景が並びました。

ほとんどの作品は、佐藤さんが自分で撮影した写真をもとにしており、また自分の記憶の中にある漠然としたイメージから生まれた景色を描くこともあるのだそうです。
物語の一場面のように心の奥を微かにくすぐるような静かな情感に満ちた風景が描かれていました。

使用画材は、アクリル油彩。油彩画は水溶性油絵具デュオを混ぜて使うこともあり、おかげでかなり時間が短縮されるようになったとおっしゃいます。

今は雑誌やPR誌のお仕事などが中心ですが、これからは本の装画など仕事の幅を広げることを意識しつつ、制作を続けていきたいとのことでした。

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