島田岳史展「黒服の女達」

'04.02.02(月)〜 02.07(土)


島田さんは現在デザイン事務所に所属され、グラフィックデザイナーとしてSONY、東芝、アルパイン、NECソフト等の電子媒体の仕事を手掛けていらっしゃいました。今回がイラストレーションでは初めての展覧会となります。


「5月のハイソックス」


島田さんが黒い服を身に纏った女性像を描き始めたのは、今から約2年前のこと。
スラリと伸びた長い手足や漆黒の長い髪、涼しい眼差し…ミステリアスな佇まいの彼女達はそれ以来、島田さんの心を捉えて創作意欲を刺激し続け、たくさんの作品の中に姿を見せてきました。描きためてきた中からピックアップした12点を展示しました。

使用画材は鉛筆、チャコール、そして部分的にパステル
初期の頃はポートレイト風に、あまり体温や情感を感じさせないクールな女性像が多く描かれていました。
ちょっとクラシカルな雰囲気を保ちつつ丁寧に描かれた美人画というのは一貫するものの、最近は日常生活の中の一場面を切り取ったような表現も増え、少しづつ変化してきた創作の過程をみることが出来ます。
パーティに出かける前に鏡に向ったり、部屋でのんびりくつろぐ姿、指のリングを愛おしく眺める様子などからは、彼女たちが今後もますます生き生きとした存在感をもって画面に現れることが予感されます。

額装はせずにマットのみでギャラリーの白い壁面に並べられたモノクロームの作品は、さすがにグラフィックデザイナー!といったスタイリッシュな空間を作っていました。

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