加藤妙子展 「家」

'03.11.17(月)〜 11.22(土)

ほぼ二年に一度のペースで個展活動をされている加藤さんです。今回も鮮やかな色彩に満ちた描き下ろしの作品20点が並びました。


「野をこえ、山をこえ」

「この小柄な加藤さんの一体どこから、こんなパワーが出るのだろう!」と毎回圧倒される、加藤さんの展覧会。
いつも一つの技法に固執せずに、木版画、ドローイング、ペインティング、シルクスクリーン、そして時には立体や貼り絵などをのびのびと制作されてきました。
この時勢に広告関係の仕事を主に手掛け続けていらっしゃるというのも、人々に元気を与えてくれるようなポジティヴなオーラが作品に溢れているからでしょう。

技法は様々ですが、どの作品の根底にも一貫して変わらずにあるのが「愛」というテーマ。
毎回加藤さんの「自然」、そして「家族」への愛情のある目線を通して、私たちにも「在って当たり前のように感じているけれども実はとても不確かなもの」への想いを再認識するきっかけにもなります。

今回の作品は、線をリトグラフで刷ったのち、アクリル絵の具で彩色されています。
「いろいろな紙を試した結果、これに落ち着いた」とおっしゃる薄手の和紙は一度塗っただけでは絵の具を吸って色が沈んでしまうために、ヴィヴィッドな色彩を出すために幾度も塗り重ねているとのことです。

「個展のたびに様々な縁が拡がってゆくんです」と云う、元気いっぱいの加藤さんのエネルギーがギャラリーにも伝わってきた1週間でした。

http://www.interq.or.jp/earth/tarasa/



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