ポップな色彩と洗練されたラインで描いたキュートな人物キャラクターで仕事をしていらした藤井さんですが、今回の個展では「違った一面も見せたい」と、少し大人っぽい表現に挑戦。モチーフはさまざまなシチュエーションの男性、女性、そして恋人達の姿です。
ファッショナブルな印象は以前と変わらず、どこかにクスッと笑えるような要素を加えたエスプリの効いた世界は新たなファンを獲得することでしょう。ただ「可愛らしい」だけではない、ちょっとビターなイラストレーションが並びました。
制作環境はMac OS 9.0。
Illustrator 5.5をメインに、Photoshop 4.0、Shade Proを使っていらっしゃいます。
平面作品の他にも「スタジオセバスチャン」名義で制作したクレイ・アニメーションを公開。ボーリングのピンをキャラクターにした短編作品で、リズミカルな映像が好評でした。
今週の前半は、毎日少しづつ作品が増えたり、構成を替えたりと展示の手直しをしていた藤井さん。最終的に上の写真のような、ちょっと洋書店やカフェ風?のレイアウトとなり、道行く人の視線を集めていました。
また展覧会タイトルにちなんで、藤井さんのキャラクターを元にチョコレートを専門店にオーダー。ユニークな見た目と味でお客さまに楽しんでいただきました。
いかに自分の作品を最善の方法でプレゼンテーションしてゆくかということを常に真剣に考えていらっしゃる様子に、彼の活躍の理由の一つを見た気がしました。
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