城芽ハヤト展「風が吹く」

'03.09.15(月)〜 09.20(土)

一昨年に続き2度目となるMAYAでの個展は、得意とする人物像を中心に21点の新作を展示しました。


「小さなバッグ」

「ギャラリーの中に風の流れをつくりたい」。
今回の個展のコンセプトをそう語っていた城芽さん。
湿度を帯びた颱風の前、夏の夕暮れ時や、潮風など様々な風に吹かれる人、風の化身のような人、風をイメージさせる「もの」…と幾つかの切り口でこのテーマが描かれました。

画面の中の人物の多くはキメの細やかな皮膚と濡れたような黒髪を持つ、アジア的な美しい女性です。
好評だった少年や少女たちは、不敵な微笑や少し不貞くされたような表情を浮かべていたり、まっすぐな瞳で何処か遠くを見つめていたり。私たちは彼らの姿を通して、儚いけれども目映いような思春期特有の輝きを見るかのようです。
また他にも「描いていて楽しい」と毎回登場する洒脱な老人像や、歌舞伎へのオマージュ的な作品も並び、不思議な調和を見せていました。

作品はすべてアクリル絵の具を使用してキャンバスボードに描かれています。
以前に比べて背景の余白を多めに残すようになった最近の作品は、より「余韻」を感じさせるものになったようです。

http://www.peacecard.com/jome.html



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