荒蒔悦子展「こころの時間」

'03.06.09(月)〜 06.14(土)

広告やカレンダー、PR誌、書籍の装幀などさまざまな分野で活躍する荒蒔さんのMAYAでは三回目の個展です。



『月に泣く』

荒蒔さんは、透明感のある美しい色彩で、どこか懐かしさの感じられる日本のさまざまな季節と自然の風景を数多く描かれています。観る人の気持ちを明るく和やかにさせる彼女の風景は、さまざまなカレンダーやポスター、教科書などに登場してきました。

個展のたびに、新たな表現方法に挑戦される荒蒔さん。今回は、これまでのエアブラシを駆使してアクリル絵の具で描いた作品に加え、デジタル作品が展示されました。上にご紹介した作品もその一つで、これらは全てAdobe Illustrator 8.0を使用して制作されています。

またいつものクリアな色彩以外に、落ち着いたシックな色彩を多用した作品も展示。「日本の風景」ということにもあまりこだわらず、心象風景のようにも見えるそれらの作品は、これまで前面に出ていた「明るさ」や「軽やかさ」といったイメージよりも、こまやかな大人の情感に働きかけるようなシーンが展開され、荒蒔さんの持つまた違う顔を垣間見ることが出来ました。ご自身も今後は本の装画などの分野での仕事をさらに拡げていきたいと思っていらっしゃるようです。



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