中村陽子展「猫・絵声」

'03.05.12(月)〜 05.17(土)



グリーティングカードや児童関係のお仕事を中心に活躍されている中村さんの初めての個展です。お仕事では、いくつかの技法で制作されている中村さんですが、今回は銅版画だけの展示となりました。



「フランス仕立て」


今回並んだ中村さんの作品には、展覧会のタイトル通り必ず猫が登場します。ご自身も現在3匹の猫と同居中で、身近にいる絵のモデルとして様々な表情を見せて、中村さんの創作意欲を刺激しているようです。
昨年の6月から生活を共にし始めた「ぼろ」君の日常をテーマに描いた「ぼろ日記」(トムズボックス/¥500)も販売しました。

銅版画に手彩色したものは比較的最近の作品で、上品でクラシカルな色調とユーモラスな猫たちのミスマッチ感が魅力的。
躍動的な猫たちと対比して、人間たちのちょっと不思議に醒めたような表情も面白く、彼らはそのまま童話的な世界へ私たちを連れて行ってくれます。

児童書関係の出版社の方たちが毎日大変多くいらしてくださり、中村さんのお仕事の巾の広さと質の高さ、更に不況といわれ続ける今、本や雑誌など子供のためのイラストレーションの仕事量の膨大さには驚かされます。
豊かな表情と軽やかな動きで自在にとびまわっているかのような6日間でした。

http://www.ne.jp/asahi/takoyama/takota/yoko/



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