星野イクミ展 「ニーハオ」

'03.03.31(月)〜 04.05(土)



星野さんの個展は2年半前ぶり。これまでの展覧会では主にファッショナブルな現代の女性像が描かれてきましたが、今回はガラリとモチーフが変わってオリエンタルムードいっぱいのギャラリーになりました。



ずっと一つのテーマにこだわって制作をしてみたい、と思っていたという星野さん。書籍や雑誌の仕事をしながら、そのテーマを模索していたある日のこと、「新宿東口を歩いていて、突然『CHINAだ!』とひらめいた」のだそうです。そのまま紀伊国屋書店に飛び込んで中国関係のさまざまな写真集を手にしたというのが一年数カ月前。すっかり中国に魅了され、今日までにたくさんの作品が生まれました。

広大な国ゆえ、土地々々によって様々な顔を持つ中国。星野さんにとって今最も興味深いのは上海なのだそうです。
その魅力を「超近代的なビルディングの裏手には昔からの手付かずの町並が残っていたりする、完璧ではなくてどこかに隙があるところ」と云います。それは、以前から作者が好きだった中国製の雑貨のチープな可愛らしさにも通じるところがあるようです。

画材はリキテックス。作者が思う中国のイメージ、赤、黒、黄、金…という色は特に多用されています。
雑貨、インテリア、町並み、人々など20点の作品が描かれ、楽しんで制作した様子が観る人にも伝わる充実した作品群でした。今後は実際に旅してみたりと、しばらくはこのテーマを追っていきたいとのことでした。

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