子供や女性、家族など老若男女を描いて、雑誌や本の装幀、PR誌や広告…と幅広く活躍する鈴木さんの２回目の個展です。今回は季節感のあるシチュエーションの中に子供と女性を描いた作品が並びました。

今回のテーマは人間と、生活に豊かな彩りを与えてくれる犬や猫などの動物たちとの幸せな情景。 ピクニックやウィンドーショッピング、部屋で過ごす静かなひととき…など様々な場面で動物たちは人間のかけがえのないパートナーとして愛情深く描かれています。 ところが鈴木さんは、実のところ「これまで動物と生活したことがなく、犬に対する接し方にはいつも躊躇してしまう」のだそう。「それでも動物を描くのが好きなんです！」とのことで、人物も動物もイキイキと描かれていました。

優しくそよぐ風や青い空と海、白い雲…といった気持ちの良いモチーフは鈴木さんのイラストレーションに欠かせない要素です。 その中で微笑む人物たちの姿は、おだやかな何気ない日常を送る幸せを観る人々に伝えてくれます。 オリジナル作品とは反対に、現在仕事で手がけるミラ文庫ノーラ・ロバーツ著作シリーズの装画では、外国のリゾート地やゴージャスなドレスなどの非日常的できらびやかなテーマを扱うことが多く、そのギャップを楽しみながら描いているとのことでした。