森祐子展

「うみいろの音」

'02.10.14(月)〜 10.19(土)



パステル画と銅版画の制作を並行して続けている森さん。MAYAでは一昨年ぶりの展覧会です。今回も二つの技法で描いた作品が大小さまざまなサイズ(キラキラひかるラインストーンが施された小さな美しいフレームは掌にのるほど!)で20数点展示されました。





「Pianissimo」

「作品の雰囲気が変わりましたね」という感想を聞くことの多かった今週。
確かにパステル作品では、以前は閉ざされた空間のワンシーンが描かれていた印象が強かったけれど、今回のモチーフは海などの屋外をテーマに解放感のある場面が殆どとなり、作者の心境の変化が垣間みえました。

「今年体調を崩してから、しばらくの間は自分の気持ちに素直に描きたいもの、気持ちの良いものを描こうと意識した」とのことで、モチーフやシチュエーションの変化はその結果であるよう。制作しているうちに森さんのコンディションも快復したそうです。



17点並んだ銅版画でも、にもあきらかに変化の様子がみえました。 使用する紙をアルシュに変えたことも、新たなビジョンが開かれるきっかけの一つになったようです。
また、銅版画制作を始めたのは約6年前からのことですが「銅版を“ヨゴシ”たり大胆にいじることが怖くなくなったのは最近のこと」と森さんは云います。描かれた人物にも、作者の胸の内が現れているようなリラックスした表情が見られ、勢いのあるラインやのびのびとした画面が気持ちの良い作品となりました。

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