かとうともこ展

「夢のつづき」

'02.09.23(月)〜 09.28(土)



カレンダーや本の装画、雑誌の挿画、広告などのお仕事で活躍するかとうさんの本当にひさしぶりの展覧会。描き下ろしの作品約20点が並びました。





「夢のつづき」というタイトルのとおり、今回描かれていたのはどれもファンタジックなシチュエーションばかり。

一つ一つに物語性があり、そこからは自分が子供の頃にみた夢や、空想した世界、また浅い眠りの中をたゆたうような感覚などが呼びおこされるようです。
そして決して甘すぎない、大人でさえも見つめていると何時の間にか作品の中にひきこまれていくような魅力が かとうさんの作品にはあります。

楽しいものばかりでなく、「夜の森に迷いこんで彷徨う子供たちと、ジッとそれを見つめる木々」というような少し怖かったり、不安感のあるような夢の世界も描かれていました。



掠れたような独特なマチエールを持つ画面は、印刷物などではパステルのようにも見えますが、 使用画材は主にアクリルガッシュ。一緒にリキテックスも使われています。

以前に取材で訪れて以来、かとうさんはたびたび一ヵ月程のベルギー滞在を繰り返しているのだそうです。
滞在中は郊外に足をのばして古いホテル巡りをしたり、子供達のいる学校を見学してくるとのことで、そうして作品の題材やモデルには事欠かないようでした。



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