中川原透展「BASE CITY」

'04.05.10(月)〜 05.15(土)


アートディレクター、イラストレーターと二つの顔を持ち、忙しい毎日を送っていらっしゃる中川原さん
88年にエアブラシによる女性像を展示して以来、MAYAではなんと約16年振りのイラストレーション展です。
26点プラス透け感のある布地に出力した5点…とボリュームのある展示でした。


「近づくなといわれた恐いBAR」

中央町から花園町の友だちのところに遊びに行く時、通るのが通称黒●ぼ横町、そのはずれ踏切そばの角のBAR。
酔っぱらった米兵が盛り上がってビン、ボトルを割るらしく、一面ガラスの破片だらけだった。
その破片を踏んで入り口までいった感触を憶えている。


青森県三沢市にある在日米軍基地。そこで生まれ育った中川原さんは、気付いた時にはすでに「アメリカ」はとても身近だったようです。今回の展覧会では30年以上前のご自身の子供時代をテーマに作品が作られました。

近所のアメリカ人との家族ぐるみの交流、子供同士の言葉の壁を超えての遊びやケンカ、幼な心にも衝撃的だったコンソメスープの味や、ワクワクするようなお菓子のパッケージ…その一つ一つのシーンが、作者にとってキラキラと輝く宝物のような子供時代を物語っています。
作品の多くは、作者のお父様が撮影した古いモノクロ写真をもとにされたのだそう。あとは記憶の中のビジュアルを呼び起こし、また曖昧な部分は御両親に電話で確認したりしながら描いたとのことでした。

ソフトはAdobe Illustrator を使用。Photoshopを仕上げに使って画面にニュアンスを出しているのだそうです。

BACK